銀行員で一番大変なところを経験者12人に聞いてみた
お金の管理
銀行員で一番大変なことはお金の管理にはシビアなことです。びた一文のズレも許されず、お金を扱うときは例え1円でも非常にナーバスになります。
例えば、帳簿上の数字と現金が合わない時は行員は帰れないといったことは有名だと思いますが、これは事実で、お金の扱いは非常に気を使います。
時期により混雑するときも慎重さとスピードを求められます。基礎的なことですが、ミスのないようにおこなうのが大変でした。
お金に関わる仕事ですし、実際に現金を扱います。
知識不足や経験不足からの間違いは、仕方がないのですが、一度信用をなくすと、雑務しかさせてもらえません。だから、1つ1つの処理に対しての確認作業に神経を使い大変でした。
1円が合うか合わないかの業務なので、集中力が必要な仕事です。
資格勉強
とらなければならない資格が沢山あって休日はほぼ資格試験対策の勉強をしていました。休んでいる気がしないのが辛かったです。
また、試験に落ちてしまってもまだ受からないのかという上司の言葉に気分が沈みましたし、受かっても次の試験の話をされるため常に勉強の日々。正直学生時代より勉強しているんじゃないかと思ったくらいです。
銀行員の仕事で1番大変なことは、勉強です。
金融に関する資格の取得から始まり、勉強会が行われたり、自社のテストを受けなくてはいけません。また、金融に関する法律が改正されることも度々あるので、その度に覚え直しが必要です。業務でも、かなりの量の知識が必要なので、常に勉強する必要があります。
そして、金融関係の商品は度々変わるので、常に新しい事を覚えていかなければなりません。コンピューターのシステムが変更になる事もしばしばあるので、かなりの量を勉強で補う必要があります。
業務中は、銀行業務に専念するので、なかなか勉強をする事ができません。そのため、自宅に帰って勉強する事も度々あります。
接客
金融機関に5年以上勤めました。細かい事務や出納の管理など神経を使う作業で大変でしたが、1番大変なのは接客でした。
やはりお客様一人一人で考え方が違うため、意外なところでクレームを受けたりします。お金というセンシティブなものを扱うため、ちょっとした言い回しや、手続きの説明などもかなり気をつけて、内容を正確に誤解を与えないように、かつ、失礼のないように気を使って接客していました。
さらに、金融商品の営業などもノルマがありますので、お客様のお金に関してあれこれ口出しをしなければならず、その点もかなり神経を使いました。お陰で就職してから20代で白髪が生えはじめました。
金融の仕事は事務でミスをするとペナルティがあるので事務能力が必要です。接客が好きという人の方がやっていけるかもしれません。
酒がそんなに得意ではないので、仕事終わりに営業としてお客さんとほぼ毎日飲みに行くことです。気分が悪くなり、帰宅途中に吐いてしまって、スーツがゲロ臭くなることも。彼女と同棲していますが、毎日のように帰宅時間が遅いため怒られるのもつらいです。
融資の審査落ちをお客様に伝えること
融資の申し込みをされたお客様に対して、銀行の審査が通らなかったことを伝える時に、申し訳ないような何とも言えない気持ちになります。地元の活性化のためにも、中小企業の融資は出来る限り通していくべきではないかと思います。にもかかわらず、審査落ちは自分の力不足もあるのだろうと思ってしまい情けない気持ちにもなります。
多忙
銀行員の仕事で一番大変だったことは、とにかく忙しいことでした。
私の場合(営業)ですが、朝9時半には外回りに出かけ、1日3〜4件ほどまわっていました。お昼ご飯を食べる暇がなくて、5分くらいで食べてまた次のところへという感じでした。
自分のスケジュールを管理していればよかったのですが、2〜3日前から上司にスケジュールをチェックされ、さらに1日に何回も上司から連絡が来るため休む暇がありませんでした。さらに一番下っ端だったので、他の部署の方のお得意先に事務手続きをする関係で帯同したりしてとにかく1日中走り回ってました。
さらに、私の銀行には早帰り日という定時で帰れる日があります。これがとにかく忙しい。人手不足で業務量が多くなるにも関わらず定時帰りが推進されて、とても大変でした。
精神的疲労
やはり、精神的な疲労ですね。お堅い仕事なので、皆さんテキパキ仕事をこなしています。なので、仕事が予定通りにならないとイライラしてくるんです。
私が思うに真面目過ぎるんですね。それ故に、少しでもミスしたら、ギスギスした感じになります。直接、注意をするのではなく、少しの返事のときでも、強く返事したり、イライラ感が蔓延しています。
営業
とにかくノルマ達成のための営業が大変です。
銀行内では、ノルマという名称ではなく、目標数値という呼び方になっているのですが、絶対達成不可能な目標となっています。
また、預金だけでなく、投資信託などの金融商品の販売手数料やカードローンの申込件数などさまざまなものに目標があり、それぞれ達成を目指さなくてはなりません。
日々、目標の数値に近づけるために営業をするのですが、期末が近づいてくると支店長から毎日のように目標の達成状況やその日の獲得内容を決められ、支店長の気に入ったことが言えないと、支店長の逆鱗に触れます。
一度、支店長が相当怒った時があって、その時は全員に対して、何か獲得するまで帰ってくるなと営業の人間を全員追い出しました。私は何とか獲得できたのですが、新採の子が何も獲得できず、深夜に泣きながら帰ってきたこともありました。
医療保険や投資信託といった販売の営業ばかりでいやになります。年寄りをだましてるようでなんだか銀行員になんのためになったのかすら忘れるほどでした。