警察官で一番大変なところを経験者12人に聞いてみた
長時間労働
大変なことは沢山あります。
中でも一番大変なことは、なかなか家に帰れないことです。担当している事件によっては、2週間ほど署に泊まり込みになることもザラです。
当然ゆっくり休むこともできず、身心ともかなり疲れて体調を崩すことも多々あります。
一番大変なことは、働く時間です。
警察官の勤務時間というのは36時間勤務です。一日半働かなくてはいけません。仮眠はもちろんありますが一日半仕事をすると考えると精神的にきついです。勤務中も暇な時などは武術などの練習です。
死体などはたまに遭遇しますが、そのうち、仕事と思えば慣れてきます。
よく市民の方は税金泥棒などとおっしゃいますが、それなりの責任は負わされますし、警察官あっての平和だと思いますし、そういうことは理解していただきたいです。
死体と関わらなければならない
踏切等での人身事故の処理ではないでしょうか?バラバラになったご遺体の肉片を、1つ残らず割り箸で拾い集めなくてはいけません。新人の若手なんかは、その後のご飯は食べられないくらい精神的ダメージがあります。抵抗がない人、慣れてしまった人は、その横で焼肉を食べたりできるものですが。
殺人現場の検証をする際は、時にずっと記憶に残ったり夢にまで出てきてしまうほど強烈な印象を受けてしまうのが最も大変です。実際に現場検証をして20年近く経過してもまだ先ほどの出来事のような気がして、思い出すたびにぞっとしてしまいます。
市民への対応
一番大変なことは、クレーム対応だ。警察官と言えども犯罪に関することよりも近所同士のトラブルや酔っ払いの相手など庶民的なトラブルの対応の仕事が多い。とにかく通報で呼ばれて文句を言われることが多いので、そうしたことでメンタル面で疲労します。
非番の日でも緊急時にはかけつけないといけない場合が多く、待機状態でもあるためゆっくり休める時間がないことが大変です。
夜の都会のパトロール 。酔っ払い、ヤクザ、変質者、男女関係など様々な可能性があるから。
自分が札幌のすすきのの交番で働いていた頃は毎日が忙しく戦いでした。暴力的な酔っ払いを抑えるのが一番苦労しました。
違法行為であっても命令に従わなければならない
警察官の仕事の中で一番大変なことは、違法行為であっても命令に従わなければならないことです。
警察官は警察法ならびに犯罪捜査内規により、文書もしくは口頭で告訴された場合、調書の作成義務があり、所轄云々の事務で受け取り拒否はできないことになっています。ところが、受け取り拒否は公然と行われております。
かつて厚木署では勝手に受理した夜勤者は、連帯責任で全員ペナルティー残業を課されていたことが大手新聞社であきらかとなり問題になりました。朝出勤して次の朝ようやく帰れると思ったら夕方まで全員残業です。
元神奈川県警捜査三課の小川泰平氏も宝島社の記事で自分が受け取り拒否をしたことを認めています。その記事の中では、受け取り拒否を「不受理」と言い換え正当化し、「にぎる」「とか「つぶす」という隠語を使用して常態的にそして組織的に受け取り拒否をしている実態があきらかになっています。
当然被害者のほうはたまったものじゃありません。だってそうじゃないですか。市民を守るべき警察官がその任に背して(背任罪)市民の正当な行為を妨害し(権力濫用・汚職罪)犯罪者に便宜をはかっているわけですから。
現在、15年連続で犯罪認知件数は減少しています。しかしそれは各都道府県間のしれつなワースト争いと国家レヴェルでの犯罪隠しという二重構造で成り立っています。よって警察官は「おまわりさん」という一面とどす黒い「地回りさん」的な偽善者という仮面をもち、本来正義感から警察官になった人間も犯罪者に成り下がってゆくのです。
警察学校でも「かわいがり」に遭い、任官しても自分より若い「キャリア組」が上司となり、何度も書類の書き直しを命じられたり熱い中華飯をぶっかけられたりするのはまだ良い方で、面白がって部下に実弾入りの拳銃の銃口を向けたりする輩まででる始末です。
ピーク時に300万件近い認知件数が昨年91万件あまりに減少しました。いくら監視カメラの抑制効果を声高にいったところで、これだけ新たな電子犯罪が増加している中でその言い分は無理があります。減少している分だけ警察組織に憎しみを抱いている被害者も増加していること、そしていつか爆発するであろうこと、これが警察官の仕事の大変な部分です。
体力を使う
警察官の仕事で一番大変なことは不屈の体力が必要なことです。特に若いうちは極寒や猛暑の中に立ちっぱなしで交通整理をしたり、災害時は不眠で人命救助にあたらなけらばなりません。ただの公務員と高をくくっていては務まりません。
危険
警察官の中で最も大変であり危険な仕事内容が、重大な事件を捜査する事にあります。
重火器を持っている犯罪者を追跡、確保する場合には、防弾チョッキの着用を義務付けられていますが、命を落とす可能性も十分にあるので、大変であり危険な一面もある仕事です。
自分を律すること
警察官は自分を律しなければなりません。
もし自販機で飲み物を購入の際、おつりの取り出し口に取り忘れがあったらどうしますか、あなた。十中八九、自分のポケット行きでしょう。そのとき少し口元が歪んでたりしませんか。心の中で「ラッキー!」とほくそ笑んでいませんか。
でも、警察官はそれができないのです。“臨時収入”は盗ってはいけないのです!(いや、一般の人もダメだけどね)。
もちろん、体を張って市民を守らなければならないことや不正に立ち向かわなければならないことなど、挙げればキリがないですけどね。警察官として(あるいは人として)自分を律して生きていくのは、やっぱり大変だと思います。
犯罪者と話さなければならない
警察官の仕事で大変なことは、同僚や上司同じ警察官同士と話はできるが、毎日犯罪者や容疑者と話をしなくてはいけないところ。よほどの理性を持っていないと自分の精神を病むことになる。