その仕事で一番大変なところ

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CGクリエイターで一番大変なところを経験者10人に聞いてみた

締め切りとクオリティの両立


私がCGクリエイターとして一番大変だと思うのは、締め切りとクオリティの維持の両立です。

 

社員であれ、個人であれ、急ぎの仕事が舞い込んだ際にも、仕事を受けたからにはクオリティを最大限維持することが必須です。取引先が企業であれば大抵の場合、技術のある複数の人がチェックを行うので手抜きをすればすぐに見抜かれます。そして、先方が納得できるものが出来るまで、1ドットのレベルで修正指示を何度も受けることになります。

 

CG制作の現場で物作りをしているプロ達は、それこそ世界へ向けて仕事をしている人も多いため、本気で完成度の高い物を目指すことが要求されることも多いです。

 

締め切り直前は、仕事が押していればもちろん休めませんし、寝られません。(企業によってはその限りではないかもしれませんが個人だと無理な人も多そうです)その為、ブラック企業でもないのに、こだわりのあまり締め切り直前でも修正指示を出し続けて、いつ寝ているのか分からないようなデザイナーさんが、ある日突然倒れて担当者が変わった、なんて笑えないことも時々ありました。

 

CGクリエイターは割と命を削って物を作っていますので、次に大変なのは健康の維持なのかもしれません。

 

クライアントのデザインを実現すること


クライアントからアナログ表現をしたデザインをモデリングで表現をするのがとても大変でした。

 

どうやってアナログ表現をしたモデリングが出来るんだろうと心から思いました。アナログ表現を目指したモデリングを納得が行かず、やり直しを繰り返してやっと完成しました。

 

クライアントにOKと言われすごく良かったです。

 

目と体へのダメージ


1番大変なことはやはりパソコン仕事だということです。

 

1日のほとんどをパソコンと向き合って作業しますので、どうしても目が疲れてしまうし視力も低下してしまいます。そして、もちろん椅子に座りっぱなしの作業になるためお尻を始めとした身体のあちこちが痛くなります。

 

目と身体の両方に堪える仕事と言えます。

 

納期が迫ってくると更に追い込んで作業をしますので、その時の身体と目へのダメージは更に増してしまいます。残業なんてざらにあります。黙々とパソコンと向き合い作業を進めていくので、それまでのイメージとのギャップを感じることも多いと思います。その結果、イメージとのギャップに耐えられずに辞めていく人も少なくありません。

 

また、そのような長時間の作業の結果が認められればいいのですが、評価されない時には身体へのダメージが何倍にもなります。作業工程がキツい分、作業結果への評価というのは他の仕事以上に気になるし求めてしまう部分です。

 

激務


やはり時間がかかるところでしょうか。業界的にも激務は覚悟していたものの、毎日毎日終電がなくなってからタクシーで帰ったり、男性社員は会社に泊まって朝着替えるためだけに一時帰宅したりしています。

 

仕事は楽しい時もありますが、かならずしも好きな案件を任されるわけではありません。気持ちの入らない仕事の時は雑にやってしまうほど、モチベーションを維持するのも難しいです。

 

当然、出来が悪ければ作り直し。クライアントが気に入らなければ、何時間何日間もかけて作ったものでも関係ありません。また、クライアントとの相性もあるので、そもそも企画段階ですり合わせが上手くいっていないと、何時間もかけて作り直しが発生。

 

そうなると他の仕事もすすまず、結果として不毛な終電帰りが何日も続きます。時間をかけた上にOKが出ないという日々が続くと、どんどん仕事の効率も出来も悪くなって悪循環です。

 

そうした拘束時間の長さからくる体力消耗と精神の消耗が大変なところです。

 

UVマップを作成してテクスチャーを作成


担当箇所にもよりますし2Dか3Dかによっても違うと思いますが、自分は3DCGの方をやっていましたのでそちらについてコメントします。

 

3Dモデルの作成は慣れればそんなには面倒ではないのですが、UVマップを作成してテクスチャーを作成することが一番疲れました。ゲーム好きな方はペーパークラフトのように展開された物を見た事があると思います。

 

そのアジの開きみたいな状態の物に、画像作成ソフトのフォトショップでずれなどがないようにそれっぽく写真か自分で描いて、3Dモデルが本物らしく見えるようにUVマップの上にテクスチャー(ペイント部分)を乗せていくのですが、ゲームの用にデータが少ないものだと少しのズレが結構大きく見えたりしてうまくマッチングさせるのが大変でした。

 

それよりもやはり3Dモデルから3Dモデルと塗装面を上手く貼り合わせるための展開図を作る方が大変だったでしょうか。要領よく正方形の画像に纏めるのはかなり疲れました。具体的には頂点をチマチマと移動させて上手くテクスチャー(ペイント面)に収める作業となります。クリエイティヴでもなんでもないただの単調な土木作業でしかないです。

 

3Dモデリングソフトによっては作業画面から直接3Dモデルにペイント出来る物もありますが、ゲーム用にはデータ容量の関係で御法度でした。自分がゲーム会社を辞めたのは10年以上前の事なので今はもっと効率が良いのかもしれませんね。

 

納期を守る事がこの仕事でも一番大事なのですが自分が一番苦手で時間がかかった作業がこれでした。

 

体力勝負


技術力がものを言う世界に思われがちですが、とにかく体力が必要です。必要なのも大切なのも大変なのも体力。連勤と不眠に耐えられて一定以上のスキルを発揮できれば後は経験でどうにかなります。(私の場合ですが)

 

とにかく仕事の量が多いので、一人頭の担当するタスク量が凄まじく、「手直し」は最初からあるものとして考えている程うるさく注文を付けられます。のわりに大抵の場合仕事量に対して納期が極端に短いので、修羅場にならない訳がないのです。

 

私自身は身体を壊してリタイアしました(一時期療養して転職)が、周囲に心身共に健康な人はそうはいませんでした。

 

最後まで終わった作業の仕様変更(ただの新規作成じゃん…と同僚とよく話しました)は当たり前。PCが落ちてしまったら全てパア。それでも会社に残り続け、且つ出世をしている人はみんな一様にデザインに関して凄い熱量のある人ばかりという印象ですね。

 

自分の関わった作品が(どんなに少しだけでも)世に出た時には途方もない「やりがい」は強く感じられますが、そこを凄く強く感じられる人でないと続けていくのは難しいと思います。

 

目の衰え


CGクリエイターというのは身体のどこで勝負をするか?というと、手も使いますけど、目が重要です。目で勝負をするのがCGクリエイターになるので、そこに衰えが出てくると、仕事が大変に感じてきます。

 

CGというのは視覚効果を生むものですが、それを作る側にとっても視覚が重要と言えます。しかし、年齢を重ねてくると、どうしても老眼などの問題が出てきて、全体を把握しづらくなってくるという症状が出てくるのです。そうなってしまうと、CGクリエイターとしては結構致命的と言えます。

 

より良いCGを作るために必要な能力が低くなってしまっている状態なので、老眼などの状態になると自分1人でできる分野に限りが出てきて、周りの人間の力を借りることも増えてくる可能性があります。これはCGクリエイターをやっていれば多くが経験することなので、お互い様の部分もありますが。

 

ただ、CGクリエイターにとって1番大変なことと言えば、目の衰えによって仕事がしづらくなるということになると言えるのです。

 

アイディアの創造


CGクリエイターで一番大変なことは、斬新でかつ今までにないような映像を作り出すアイデアを創造することです。

 

頭のなかで想像することは誰にでもでき、むしろ誰にでも与えられた権利ですが、その内容を実際に作り出そうとすると大変な労力を労します。また、労力だけかけて、失敗することの方が多いくらいです。

 

最近は進歩がはやく、誰にでも簡単にCG映像を作り出すことが可能な時代に突入してきました。これからは素人が作る作品とプロが作る作品の映像美の区別がつけることが難しい時代となってくると容易に想像ができます。

 

そんな時代だからこそ作品に作り込める想い、ストーリー、メッセージ性が大いに大事となってくることと思います。映像を作ることは簡単になってくると思いますが、その反面で別の側面で苦労をしそうな気がしてなりません。苦労をすることがなくならないからこそ、CGに込める想いもよりいっそう大事になるかもしれません。

 

CG=苦労が続くが頑張りがいがある。ことかなと感じます。

 

動きをつけること


私はアクションゲームでの人物の動きのデザインをしています。一番大変なこととしてはさまざまな動きを作成することです。

 

まず専門のスタントマンに心電図のような機材をつけて、ゲームのキャラクターにしてほしい動きを再現してもらいます。その動きをデータ収集してゲーム内のキャラクターのアクションを作成します。スタントマンにも体力が限られているので、事前に綿密な打ち合わせをしてアクションのテーマ、細部の動きをキャラクターの特徴を伝え、最小限のテイクでデータを取るようにしています。

 

アクションゲームになると日常では取ることのない動きを取るため、スタジオにセットを準備して、ゲームの現場さながらの環境を作ります。普段見慣れない動きもデータ収集するため、アクション映画や発行されているアクションマンガでどんな動きが取れるのかを確認し、再現します。

 

ゲームをやる人にすごいアクションだと感動してもらうためには非常に綿密な打ち合わせやアクションのデザインを仕上げるますので、そこには労力を使いますので、苦労しています。