その仕事で一番大変なところ

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地域包括支援センターで一番大変なところを経験者10人に聞いてみた

利用者と人間関係を築くこと


何より大変な事は利用する方、そのご家族の気持ちを受け止め、プランを作成するまでの人間関係を築いていく所でした。

 

もちろん、すんなりと築いていける方も居ますし、全てお任せします、と言ってくださる方もいらっしゃいます。しかし、受けられるサービスの中で最大限利用出来るようにしているにも関わらず、これでは足りない、ご家族の方にはこれでは自分の時間が無いとおっしゃられる方も居ます。なかなか話がまとまらず、サービスが遅れてしまう事もありました。

 

私が一番大変だった事は、ある事故で腰椎損傷、下半身麻痺になられた方との関わりでした。もともとご家族とは疎遠で、ご主人とは離婚、息子さん、娘さんとも連絡を取られていない状況でした。そして何より身体が大きいため、サービスを利用しないとご自身では動けない、という状況でした。

 

そこにヘルパーをはじめ、訪問リハビリや入浴サービスなどを導入し、何とか試験的にサービス利用を始めたのですが、訪問介護に伺っていたヘルパーさん達が口を揃えて『もうあそこには行きたくない』と時には泣きながら訴えられました。話を聞くと、『あんたらは動けるからわからん』『こんなまずいご飯を食べさせるのか』『たばこを買ってきてくわえさせて吸い終わるまで介助しろ』など、ヘルパーさんに酷い言葉を浴びせたり、暴力のような事もあるというのです。

 

もちろん、障害受容の段階でそういう方もいらっしゃいます。長い目で付き合っていこう、と作業療法など精神ケアも追加し、介護もベテランのヘルパーさんにお願いしました。しかし、結果は誰もお宅に伺いたくないと派遣を断られてしまうのです。私も話をし、何度もお宅へ伺いました。しかし、お宅は酷い汚れ、臭い、とても人が住んでいるお宅では無くなっていきました。

 

私が主人の転勤で仕事を辞める事になり、引き継ぎをしたのですが、あの方ほどお願いするのが心苦しい方はいらっしゃいませんでした。出来ればもっと長く、根気よくお付き合いをしたかったのですが、その後は申し訳なくて、怖くて状況を聞けていない状態です。

 


地域包括支援センターの仕事で、一番大変な事は、介護保険のサービスが必要な方なのに、介護保険のサービスの利用を拒否されるご利用者に対して、サービスを利用してもらうのが大変です。

 

一人暮らしの高齢者の中には、もう自分で家事をしっかりと行うことが出来ず、家の中がゴミ屋敷状態になっているのにも関わらず、介護保険のサービスで、訪問介護のサービスを利用したがらない人が結構います。ヘルパーさんに掃除や必要な買い物や調理等のサービスを利用してもらえれば、もっと普通の生活をしてもらえるにも関わらず、そのサービスの利用を拒否されます。

 

そのサービスを利用してもらえるまで、何度もそのご利用者のご自宅に通い、説得して、利用に繋げるのが大変です。そういうご利用者は、頑固な方が多く、自分の意志をなかなか曲げません。介護保険のサービスが、本当にそのご利用者に必要である事を、分かってもらえるまで、何度も通い、あの手この手で、説得する事が、本当に大変です。

 


地域包括事業の中で、もっとも大変な事は地域の人達とのコミュニケーションです。

 

手助けが必要な人ほど、外に出る機会が少なくなります。また、人に迷惑をかけてしまうと遠慮して、自分から発信しなくなります。受け身の姿勢だと、どうしても対応が遅れてしまうのです。

 

かといって、どこまで踏み込めるかの問題もあります。家族の問題、個人の問題。そう言われてしまうと、包括事業の担当者は何も出来ないのが実情です。

 

そんな時、隣の人や近所の人、親戚や家族の方を交えてお茶飲み感覚で話せれば、少しでも相談の窓口に近づいてもらえます。包括事業の大半は、そうやってコミュニケーションを取り合いながら、その人にあった支援の仕方を提案していっています。 迷惑になるからとか、面倒だから、しつこいからと距離を取られてしまうと、時間をかけて対応しなければならなくなり、その人に必要な支援があっても、勧めることが出来なくなります。

 

中には、こちら側の対応の悪さを指摘する方もいますが、マンパワーが足りないのも現実です。必要な人に必要な支援を。そのためには、周囲の人達の協力も必要なのです。

 

最適なサポートを実行すること

相談された際に、どういうニーズがあるのか、どういうプランを立てるのか引き出すことと、プランが立案できても、どういう風にサポートするのか、自分の引き出しを持ってないと大変な仕事だと思います。

 

例えば福祉用具を使うにしても、どういう種類があって、どういう風に使用するのか、デイサービスにも夜間やってる所、リハビリに力を入れてる所、様々であり、それを利用者、家族に伝えられないといけないので、難しい仕事だと思います。1人の利用者を支えるのに、様々な施設やサービス、家族などと包括支援センターの人が繋いでいくことになるので、豊富な知識と、緊急時にすぐ対応できる対応力が必要な仕事です。

 

また、それが一対一ではなく一対百とかになるので、ある程度プランを進行したら、モニタリングをしなくちゃならないし、毎回訪問して、様子を見に行って話を聞いたり、家族と話しなければなりません。そして、必要性があれば、プランを練り直します。根気、体力、知識が必要な仕事だと思います。

 


支援が必要な方に対して、ご本人やご家族、ケアマネジャーや行政機関などとの交渉などのコーディネート窓口になることが一番大変です。

 

相談に来られる方は、介護に関する様々な悩みを抱えています。その方の不安を少しでも解消できるよう、お手伝いするのが地域包括センターの役割だと思います。それには、ご本人やご家族の思い、希望を丁寧に聴きながら、その方にとって最適な方法を導かなければなりません。

 

行政機関から受けられる支援などその方に関係するあらゆる関係者とのやりとりが必要になりますので、関係者を集めて会議をしたりすることがたくさんあり、月単位で時間がかかります。

 

まだ、相談できる環境にいる方はいいですが、様々な問題で相談できない方へのアプローチも大変です。

 

実際に、民生委員の方からの相談で、あるアパートに住む親子の様子が変だとの依頼を受け、現場に出かけたところ、部屋の中はゴミだらけで、食料も冷蔵庫にはほとんどなく、衰弱しきってきたのを発見したというエピソードもあります。そこから、その親子についての情報を聴きだし、医療機関や行政機関にも働きかけ、生活を支援したという事例もあります。

 

様々な人と、信頼関係を気付きながら地域で困っている人を支援するのは大変でうまくいかないときもありますが、やりがいのある仕事だと思います。

 

メイン以外の業務

地域包括支援センターでケアマネとして勤務しています。ケアマネとして相談をもとに作成する、予防プラン作成業の担当件数は20ほどなので、それほど負担とはなっていません。ですが、その他の業務が予想していたよりもあり、そちらで苦労しているのが本音です。

 

介護予防の教室の開催など、1対1の相談業務は得意ですが企画や大勢の前に立つことが苦手な自分にとっては少し負担となっています。同じ理由で、地域の方々との会議も心的負担となっています。

 

そして何よりも負担になっているのが、行政(市役所)との業務です。認知症対策など、行政から業務委託されているものについて、なぜ行政自身でやってくれないのかと不満をもっています。こちらに業務委託した後はあまり協力的でないのに、先日開催し行政にその報告をした、認知症サポーター養成講座について、「参加者が少ないのは周知活動が不十分だからじゃないのか」とだけ言われた時は、さすがに腹が立ちました。

 

正規の職員数も少ない中、他の業務と並行して頑張ってやっているのにと悲しくなりました。地域包括支援センターは、地域の様々な関係者が協働して地域の課題をクリアしていく機関ですので、その本来の姿に近づけるよう関係する方々には、もう少し協力してほしいなと思っています。

 

仕事量の多さ

地域包括支援センターでの仕事は多岐に及び、高齢者の総合相談窓口の役割を担っています。しかしその役割の重要性のわりには、補助金の少なさ等の理由で職員の配置が充分でないところはたくさんあります。したがって、職員ひとりあたりの仕事量は地域包括支援センターの役割を果たそうとすればするほど勤務時間が長くなってしまいます。

 

しかも、地域包括支援センターには処遇困難事例や高齢者虐待の問題等、必要即応に対応しなければならないケースの相談も、介護支援専門員などから寄せられることも多く、場合によっては仕事からの帰宅後も気が休まらない日々を過ごすことも、ママあります。

 

それゆえ、専門的な知識や経験が必要なのですが、そのような職員ですら精神的にきついことも正直あります。それだけやりがいのある仕事であるのは間違いないのですが、やりがいだけで長い期間勤めあげるには限界があると思います。

 

これからの高齢化社会において、地域包括支援センターの重要性はますます高まります。願わくば、そのような専門的な知識と経験を持った職員が長く勤められるよう、職員の数を増やせる施作を作ってもらいたいものです。

 

虐待の対応

地域包括支援センターで一番大変なことは虐待の対応です。

 

虐待は表に出ないケースが多いのですが、時には目の前で見ることもあります。虐待の原因はいろいろありますが、長年の人間関係のもつれがあります。
人間関係だけに問題の解決にマニュアルはありません。いくら考えても決定的な解決策が見つからないのが難しい点です。

 

虐待の通報があると地域包括支援センターは区役所など行政機関に連絡し、一緒に対応します。私の担当している方で高齢のご夫婦が同居している長男から暴力を受けているケースがあります。長男は視力が悪い障害者で働かず50歳を過ぎても父親から小遣いをもらっていました。

 

ある日、私が往診に立ち合い、医師と私が帰ろうとすると玄関で長男が腹筋運動をしていました。父親が長男のそばを通りかかると、長男は無言で父親の太ももの辺りを蹴り上げました。何の前ぶれもなかったので驚いてしまいました。

 

実は以前にも母親が虐待による怪我をした疑いがありました。翌日、区役所の職員と保健師さんが訪問したのですが、長男は虐待に理由はないと開き直ったそうです。

 

毎日ヘルパーさんが訪問しているので、不審な様子があれば連絡がくることになっていますが、今後どうしたらよいのか悩んでいるところです。

 

要介護状態の高齢の方のケアプランの作成

地域包括支援センターでの業務で大きなものは、要介護状態の高齢の方のケアプランの作成です。この業務が、一番大変な業務であると考えます。
ケアプランの作成にあたっては、要介護状態の高齢者御本人の自宅等を訪問し、状態を把握し、その方に適切なサービスを組み合わせることが求められます。

 

ケアプランを作成するケアマネージャーは、介護の専門家として専門的見地からプランを組み立てるのですが、そこには一定の制約が存在します。

 

例えば、介護保険制度の下では、行政が決定した要介護度に応じた範囲内でしかサービスは組み込めず、仮にケアマネージャーがもっとサービスが必要と考えても、それが不可能な場合があります。そんなとき、ケアマネージャーや地域包括支援センターの職員が、利用者と行政との間で板挟みになって苦労をしたり、利用者からの苦情に苦しんだりすることになってしまいます。

 

現場の最前線に立つがゆえに、制度に対する苦情や不満等、すぐには解決し得ないことの矢面に立ってしまう点が、最も大変なことであると考えられます。

 

身寄りのない利用者様への対応

包括の仕事で一番大変なことは身寄りのない利用者様への対応が特に難しく感じます。

 

いさサービスに入っていこうと思っても、身元引受人がいないため なかなかサービスに入ることができません。身寄りが無い方への対応する制度はありますが 、まずは市町やその他関係機関と協力して引受人となりそうな人を全国に探していかなければなりません。

 

実際に2週間以上探し続けて見つからなかったためそこから制度を利用したので、サービスに入るのが一か月近く遅れたせいで本人の状態がだいぶ変わってしまったケースもあります。これだけ難しいケースが1件だけでなく2件3件と続くとそれだけでほとんど仕事が回らなくなってしまいます。

 

このようなケースばかりではございませんが、実際に以前に比べて一人暮らしの高齢者は増えていますので今後さらに困難なケースが増えていくと予測できます。