その仕事で一番大変なところ

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精神科看護師で一番大変なところを経験者10人に聞いてみた

患者さんの対応


精神科の看護師と聞くと、もしかしたら変な映画やドラマのイメージから、ぎょっとされるかもしれません。

 

確かに、他の科よりも夜間の見回りの回数は多くなり、睡眠に問題を抱えている方が多いので、深夜もお薬をお渡しすることが多くなります。でも実際は患者さんはとても素直で優しい方が多く、とてもやりがいのある仕事です。

 

ただ、精神科ならではの大変なことがあります。それは、「絶対に患者さんのメンタルに負担をかけてはいけない」ということです。

 

当たり前ですが、精神科に入院される患者さんは、うつ病や社会不安症、統合失調症など、何らかの心の病気を抱えていらっしゃいます。したがって、他の科の患者さん以上に、精神的に負担となるような言葉はかけてはいけません。

 

例えば、医師や心理士の診断を予定していた患者さんが、当日になって「やっぱり嫌だ」と怖がることがあります。そんな時、「健康のため、行かなくちゃだめですよ」とは言いません。患者さんのお話をしっかり聞いて、「途中まで行けそうですか?」とか、「無理しなくて大丈夫ですよ」と、安心させる声がけを心がけます。

 

精神科の患者さんは、独特のこだわりを持っている場合があります。

 

例えば、ごはんにふりかけをかけるのも怖いと思っている患者さんもいらっしゃいます。そんな時は、頼まれれば喜んでお手伝いします。

 

ですので、患者さんによっては他の科の患者さんにはない、特別な手間がかかる分、大変だと言えると思います。

 


精神科を訪れる患者様は、精神状態が不安定です。先天的な疾患のある方から、ストレスや生活環境から鬱や神経系の疾患を患っている方まで様々なので、一人一人に合った話しかけや対応をしなければいけません。

 

無骨に対応すると、急に怒り出したり暴れ出したりする患者様も少なくはありません。仕事に慣れない頃は、そう言った患者様に触れ合う事に対して、恐怖心を抱いてしまう事もあります。しかし、落ち着いていつも平常心を保って、仕事に取り組むというのが大変な点です。

 

逆に、親身になり過ぎて感情に流されてしまっても、仕事を勧める上では支障をきたしてしまいます。あくまで仕事なのだと、ある程度割り切って業務に取り組まないと、こちらが精神的に疲労してしまいます。

 

また、同じ事を何度も説明しても、理解をしてくれない患者様もいるので、ご家族や協力者の方に、付き添いを促すのも一苦労する時があります。

 

勤務時間内に、決まった業務をこなそうとしても、なかなか計画通りには進まず、臨機応変さが必要なのも大変な点です。

 


精神看護で大変なのは、精神疾患による興奮で暴力や暴言などがある時に、隔離したり身体拘束することです。幻聴・幻覚などの症状が出現し、他人に暴力をする可能性があったり、自傷行為がひどい場合に身体拘束することがあります。

 

拘束しても大声で叫ばれたり、嫌がったりする姿を見るのは本当につらいです。世間では拘束するなんて拷問だ、人権問題だなんて言われていますが、精神疾患が原因で暴力により重大な事件に発展し社会問題になったり、自傷行為により命を落とすことを防ぐ役割があります。

 

身体拘束してしまうと食事や排泄も全介助となり、オムツをすることもあります。オムツ交換するときにまた暴れたりすると人手もかかるため本当に大変です。時には患者から暴言を受けることもあり、「人殺し!」や「お前は人間じゃない!」などと言われたこともあります。

 

これも治療のうちだし、患者本人が一番つらいんだからとぐっとこらえることもあります。精神的にも身体的にも本当に大変な職業だと思います。

 


精神科の看護師で大変なことの1つとしては、病院内で思わぬトラブルに出くわすことです。

 

たとえば皮膚科や内科では、皮膚や風邪に関するトラブルはありますが、異常行動で迷惑になることはまずありません。しかし、精神科の場合は患者さんが異常行動を取ることが多いのです。全員が全員、変な行動を取るわけではありません。限りなく普通に接することができる人もたくさんいます。

 

訳が分からなく叫んだりして、サポートに回ることも多いのです。ある程度何回か通っているならば、どの患者さんは問題なくどの患者さんは問題あるかしっかりと対策が取れるため良いのですが、問題は初めての方です。非常に慎重な態度で臨まなければなりません。毎日が緊張の連続です。なので軽い気持ちでなっては絶対につとまりません。

 

しかも大変なのは患者さんだけではありません。周りに人や付添人、家族もクレームが入る場合もあります。それだけでも大変です。私の病院ではクレームだけを叫ぶような人がいます。早くいなくなってほしいと思ったことは一度や2度ではありません。

 


精神障害がある人は、それが脳の病気から来ていることは理解できます。だから妄想や幻覚、幻聴などはきちんとコントロールしていくことが大切です。

 

精神科看護にとって、患者に確実に内服させるということがとても重要です。しかし、中には飲んだ飲んだと言いながら、あとで吐き出す人も!そうなると薬を飲んでいないことになるので、精神状態がだんだん悪化してきて、錯乱するということもあるので注意が必要です。

 

私が精神科にいた時に、内服の時間になるとみんながナースステーションの前にやってきて列をなし、一人ずつ口に内服薬を入れるということを行っていました。飲みこむまで確認をするのですが、摂食障害のある人は、そのあと容易に吐き出してしまうことがあったのです。

 

医師から薬を飲ませられないのは看護師のせいにされることもしばしば。でも患者に確実に飲んでもらうこともとても大変な仕事で、私は精神科看護の中で一番嫌な業務だったかもしれません。

 


やはり1番大変なことは、身の危険があるということではないでしょうか。

 

精神科と一口に言っても様々なところがありますよね。完全隔離のところ、解放時間のあるところなど。

 

そんな中、働いて1番びっくりしたのは、結構たいそうな保険をかけてもらったことです。理由は、いつ怪我をしてもおかしくないからということでした。

 

実際に患者さんが暴れて同僚が骨折をしたり、もっと危険な時には何か凶器をもっていたりという身の危険を感じることがしょっちゅう起こりました。

 

だから、この保険がかけられているのだろうなとは思いますが、冷静に考えるととても大変なことですよね。押さえ込むという意味では体力的にという部分もありますが、その前に精神的にこちらが参ってしまいそうだなと思いました。

 

そんな、危険な目にあってまで仕事をしなければいけないのかと疑問に感じたことも何度もあります。一体、どう自分の身を守ればいいのか悩ましいところです。

 

恋愛問題


今は別の科で勤務していますが、勤務していた当初は、戸惑いだらけでした。なんせ、尋常ではない雰囲気のなか、何とも言えない不安を持って勤務していました。

 

ただ、慣れてくるうちに必要以上の不安があったこともわかりました。開放された病棟だったので、通常は穏やか会話や日常生活の援助が中心でした。

 

とはいえ、突然暴れだしたりする患者さんがいることは確かです。普段穏やかな方でも、患者さん同志で喧嘩を始めたり、暴力沙汰になることもまれにはありました。そんな時は、へんななぐさめなど通用しないので、周りのスタッフと協力をして、抑える必要があるばあいもありました。

 

ただ、基本的には長い入院生活を送られている方が多数いましたので、そこは不穏な症状があれば前兆やパターンの様な行動や発言があったりするので、注意深い観察や決まった形の対応で、問題を回避する工夫はされていました。

 

でも、一番大変だと思ったのは、患者さん同士にしても、職員と患者さんにしても、恋愛問題はなかなか厄介です。どんな状態だったとしても、この感情だけは、コントロール困難です。患者さんとなると、余計に偏ってしまう感想がありました。

 

メンタルの維持


以前精神科で仕事をしたことがありますが、やはり一番大変なのはメンタルを保つことです。

 

患者さんと関わる度合いにも寄りますが、病状の重い、軽いにかかわらず、患者さんと過ごす時間が長くなるとこちらのメンタルが引きずられる人もいました。
患者さんと関わることで、身体的にも精神的にも疲れてくると、患者さんの言っていることや、時々取り乱したりする姿に本気で頭を抱えてしまうことがあり、これ以上ここにいたら自分が危ない、という気持ちになる人が多いです。

 

私も同じようなことを負担に感じてはいました。悩んだのですが、なるべく患者さんの病状や悩みは私たちのものではなく患者さん自身のもので関係ないのだと精神的に線引きをして、少し冷たいですがドライな関わり方を徹底しました。もちろん、ケアはきちんとするものの、ちゃんと自分の時間をつくって仕事とプライベートを分け、仕事をただの作業と思い込みながら淡々と行うことに注力しました。

 

ケアする人の健康が大事ととらえて割りきって仕事をするのが大事だと思いました。

 

モチベーション維持


精神科看護師の仕事で一番大変なことは、自分の行った看護の成果がわかりにくいことだと思います。

 

成果がわかりにくい、というと、なんだ、そんなことか、と思われるかもしれません。しかし、外科的な治療を受けられた患者さんが急速に回復され、退院されていく、という場面に立ち合い、看護師として貢献できた、という思いを抱く人が多いと思われる中において、精神科においてはなかなかそういった場面に遭遇することはないと思います。

 

日々、患者さんに向き合い、対人関係のスキルを使って接したり、生活指導をしたり、時には安全を確保したりするなど、地道な看護を比較的長期間に渡り、展開していきます。そういった成果は、劇的に起こるものではなく、地道な努力の積み重ねで得られるものです。しかも、医療チームで協働しながらケアをした結果であり、どの部分が看護の成果なのか、ということも見えにくいです。

 

入院も比較的長期に渡ることもしばしばあり、急性期の一般病院のように、早い速度で入院患者さんの回転があるわけでもありません。そういった中で、看護の成果が見えにくいというのは、精神科看護師を続けていく上で、大変なことだと思っています。

 

事件


精神科の看護師で一番大変だったことは、やはり事件を起こされることだと思います。

 

これまで2件ありました。

 

1件目は閉鎖病棟の患者さんだったのですが、お正月だけ家族の元に帰省する事が医師より許可された時のことです。一人では返せないので家族が迎えに来てから外出許可を出す事になっていたのですが、患者さんが医師に家族が迎えに来たと嘘をつき一人で外出してしまったのです。あとから家族が病棟にきて大事件になりました。

 

一人だと自宅には帰れないような病気だったので、警察にも連絡をし協力してもらい家族とスタッフとで、慌てて探しました。数時間後に自宅近くの畑でうずくまっていたところを発見できました。家族はカンカンに怒っていて私たちスタッフは平謝りです。警察沙汰になってしまいました。

 

2件目は開放病棟の患者さんが、外出許可を出した後に病院近くのスーパーで強盗騒ぎを起こしました。これはテレビニュースにもなってしまいました。病院にも警察がきて、外出許可する前になぜ事件を起こす状態を見抜けなかったのかと散々責められました。警察沙汰になると本当に辛いです。